リビングショップたぐち のご主人にインタビュー
昭和21年からここで金物屋を始めて
今年で57年目。

良い品を長い間使ってもらう事をお店のモットーにしてこられたそうです。
使い捨ての時代もありましたが
物を大切にすること、もの一つ一つとの付き合いも
人間関係と同じ。

水臭い生き方はしたくないです。とのっけから
ご主人の人となりを表わすような御言葉。
しいてはゴミの減量にもつながることです。
  (なっとく)
高槻の芥川で生まれて2歳ごろ今のこの場所に引っ越してこられたそうです。
大正13年の淀川の氾濫のときに天井まで水につかり、それに懲りたお父様がもうすぐこの場所に国鉄の富田駅ができるであろうと見越して今の場所に移ってこられたそうです。
(その頃は高槻駅と茨木駅はあったそうです)
まだ国鉄(現JR)の摂津富田駅が出来ていない頃は、
1の運送店、2の駄菓子やさん、3のタバコやさんと
4のたぐち金物ぐらいしかなく北摂の山までずっと見えたそうです。
その後、5の酒屋さん、6のアラモノやさん、
7の縄むしろやさん、8の酒屋さん、
9の材木やさん、10のカフェが
出来てきたそうです。
(今の富田商店街の発祥ですね)
田口さんが5,6歳の頃、阪急(新京阪電車)の工事が始まり、
家の前が枕木などの資材置き場だったそうです。
30両から50両もあるトロッコが行き来していたそうです。
その頃は蒸気機関車が牽いていたそうです。
阪急(新京阪電車)は田口さんが
尋常小学校1,2年生の頃完成し、
急行電車が2両編成、
普通電車は1両編成だったそうです。

踏み切りは踏切番のおじさんが手動で遮断機を下ろしていたそうです。
現在のリビングショップたぐち店
小学校のころの遊びは
小学生から中学生ぐらいの歳の子達が10人ぐらいのグループでかくれんぼ、こままわし、輪まわし、竹とんぼ、胴馬、凧揚げ、落とし穴を作った事もあったそうです。
小学校の1,2年生の時に今のJRのガードができて、
ガードの上から傘を持って飛び降りたりもしたそうです。
(結構な高さがあると思うけれど、落下傘ならぬ傘があれば大丈夫か???)
今のJRの線路を作る為の土盛りのために
あちこちに池があったそうです。
池にはイタセンバラ(天然記念物)やイモリや
キンタナゴなどがたくさんいたそうです。
今の高槻養護学校ができるまでは
明治池という名前の大きな池だったそうです。

夏休みには学校へ水泳届けを提出し
泳いだりもしたそうです。

年に何人かは足をすくわれておぼれたりしましたが、誰の責任でもない「自己責任」の時代で
のんびりした時代でした。
今のJRの倉庫に寒天作りの材料の天草が積み上げてあって、子供は上に登って遊んだりしましたが、大人もおおらかで、怒られたりしなかったそうです。

摂津峡の奥の寒いところで寒天を作っていたそうです。
中学は茨木中学へ今の阪急で通っていたそうです。
JRはそのころまだ蒸気機関車だったっそうです。
戦争が始まり、千葉や浜松に幹部候補生として教育を受けに行っていたそうでうす。

終戦ま近の7月ごろ大阪の南港にあった部隊に戻ってきたそうです。

原爆が投下されたときはまだどんなものか判らず
『特殊爆弾』と言っていたそうです。
戦後、ものがない時代に、金物屋さんを始めたそうです。
鍋や、やかん、バケツもない時代だったので
仕入れてもすぐ売れてしまったそうです。
その頃の問屋さんはもう3代目のところも多く、
長い付き合いとなっているとの事。

堅物と思われているかもしれないけれど
地元に対して悪い事をしない!
長く使える良い物を売る!
をモットーにまじめに商売をしてきたつもりです。とおっしゃっておられました。
問屋さんと話をする田口さん
現在の田口店
阪神神戸大震災のときはお茶碗一つも割れなかったそうです。(鉄筋コンクリート造)
この辺では鉄筋コンクリート第1号店。
(こんなにハイカラです!)

子供の頃の一番怖い思い出は
室戸台風。
如是小学校、今の春日丘高校の生徒もたくさん校舎の下敷きになり亡くなりました。

その教訓で、風にも強い鉄筋コンクリートの建物にし、玄関にも雨戸をつけました。
季節のものが並んでいます。(梅酒作りの保存容器と涼やかな音色の風鈴)
←机の脇で見つけたこれは
井戸水の調査結果一覧表です。

田口さんのお店と家にはまだ井戸が残してあるそうです。

阪神大震災の教訓で、もしもの時に水が確保できるように、みなさんで飲んでもらっても大丈夫なように、毎年水質検査をされているそうです。(頭が下がります)
富田は昔から良いお水が湧き出たそうです。
(編集後記)
ご本人は堅物とおっしゃっておられましたが、とてもソフト。若い頃はさぞ美男子だっただろうと思わせる美しさ。

お店にはご主人の目で選ばれた品が並んでいます。
「安いもん買って失敗したーー!」というような
方はまずここをチェックされてはどうでしょう。

かといって高いものではなく庶民が買える品物です。安心して覗いてみてください。